2013年5月22日水曜日

大腿骨頚部/転子部骨折における摂食・嚥下障害

JA長野厚生連小諸厚生総合病院リハ科の保屋野さんが、大腿骨頚部/転子部骨折における摂食・嚥下障害―摂食・嚥下機能と栄養の関係―について執筆されています。リハ栄養的に重要な指摘がされています。

http://ptotst-channel.com/single_journal.php?page=51

上記HPより考察を一部引用させていただきます。少し長いですが以下、引用です。図は上記HPを参照してください。

高齢の大腿骨頚部/転子部骨折患者では、受傷し入院後に摂食・嚥下障害を呈する可能性があることが示唆された。摂食・嚥下障害を呈する原因としては、受傷前からの脳卒中や神経疾患の既往や加齢に伴う摂食・嚥下機能の低下(presbyphagia,老嚥)が存在する可能性がある5)ことや骨折、手術などの侵襲に伴う代謝変化による嚥下筋のサルコペニア、低栄養が影響している5)と考えられる。

安定した経口摂取が可能となることにより、栄養状態や全身状態が改善される一要因であることが示唆され、摂食・嚥下障害を呈する大腿部頚部/転子部骨折患者に対するアプローチはリハビリテーションの面からだけではなく、栄養、薬剤など多方面からの包括的な管理が必要であると考えられる(図8)。また、退院時でも低栄養が是正されていないケースがみられることから、このような包括的な管理は退院後も継続されることが必要となるのではないかと思われる。

大腿骨近位部骨折の患者では全例で、栄養評価とともに嚥下評価を行うべきだと考えます。大腿骨近位部骨折では、誤嚥性肺炎や窒息をより予防できるはずです。嚥下評価はEAT-10でも水飲みテストなどのスクリーニングテストでもよいと思います。

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