2012年4月2日月曜日

神奈川県下におけるNST加算制度の現状

雑誌「静脈経腸栄養」の最新号(Vol27,No2)に「神奈川県下におけるNST加算制度の現状」という施設近況報告が掲載されました。これは神奈川NST研究会で行った、NST稼働施設に対するNST加算制度アンケート調査です。海老名総合病院NSTの上島順子さんがまとめてくれました。

今回の診療報酬改定で、より多くの施設がNST加算を算定できるようになりました。その参考になる資料だと考えています。いずれ下記のHPで論文を読めるようになると思います。多くの方に見ていただければと思います。ここでは抄録だけ掲載します。

静脈経腸栄養 J-stage
http://www.jstage.jst.go.jp/browse/jjspen/-char/ja/

抄録

はじめに:平成224月より「栄養サポートチーム(nutrition support team;以下NSTと略)加算制度」が開始された。神奈川NST研究会では制度開始後の県内における現状を明らかにする目的で調査を実施した。

対象および方法:平成2212月に県内でNST稼動中の53施設に対し、NST加算制度に関する記述回答式アンケートを実施した。

結果:加算算定施設は16施設(33)、加算未算定施設は32施設(67)であった。算定施設では管理栄養士を専従とした1チームでの回診が多く、上限の130件まで算定している施設はなかった。未算定施設では費用対効果に見合わない等の理由で算定できていなかった。また加算要件が厳しいと感じている施設が多かった。

考察・結語:本調査から神奈川県内では加算要件が厳しいとする声が多く、加算算定施設でも、診療報酬を十分得ることができていない現状が明らかとなった。一方で、加算算定施設では制度新設により「栄養管理の質」が向上したと感じており、NST活動に対し有益と考えた。

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