2012年3月23日金曜日

近森病院NST見学



昨日は、近森リハ病院リハ科の和田先生のお誘い(私の押し掛けかな)で、近森病院のNSTを見学させていただきました。

近森病院のNSTといえば、雑誌「臨床栄養」の最新号(2012年3月号)でも取り上げられていますように、極めて臨床栄養管理とリハの質が高い病院です。

http://www.ishiyaku.co.jp/magazines/eiyo/EiyoBookDetail.aspx?BC=061203

14時から近森正幸先生の参加されるNST回診を見学させていただきました。ICUとCCUに入院されている2人が対象でした。参加者職種は管理栄養士4-5人、薬剤師、看護師、臨床検査技師、理学療法士と、春休みで自主的に実習にきていた管理栄養士の学生(新4年生)4-5人でした。

2例であればそれほど時間がかからないのではと思うかもしれませんが、2時間以上かけていました。学生がいないときは若い管理栄養士にいろいろ説明しながら質問するようですが、昨日は学生への質問、説明が中心でした。内容的には病態と栄養をつなげる部分の解説が多かったです。

管理栄養士に限りませんが、若手の医療人はどうしても学校で学んだ知識というのは有機的に活用できません。学校教育の問題かもしれませんが。そこで、近森先生はいろんな知識をつなげて臨床現場で活躍できることを意識した、教育的NST回診を行っていました。

2例で2時間以上というのは質問される方も大変ですが、教える方も大変です。これを理事長・院長でありながら週2回行っているというのは、臨床栄養に対する情熱の現れです。栄養とリハがすべての医療の土台であり、ここをしっかり行うと回復が早くよくなることを繰り返し述べていました。私もまったく同感です。

このように管理栄養士を鍛えれば、3カ月で病棟に1人で配属可能(チューターに相談できる体制あり)、1年で1人前になるとのことでした。これだけ管理栄養士の卒後教育体制がしっかりしていれば、近森病院への就職を希望する管理栄養士が多いこともうなづけます。このような卒後教育システムを、日本中の管理栄養士に義務化すればよいのにと感じました。医師の臨床研修制度と同様にです。

夕方には、リハ栄養の講演をさせていただきました。近森病院では釈迦に説法のようなものでしたが、何とかやりました。若いスタッフにはリハ栄養の重要性を伝えることが少しはできたのではと思いますが、今回は私が学ぶことのほうがずっと多かったです。



講演後は近森先生や宮澤さんたちと、懇親会でこんな皿鉢料理をいただきました。食事はどれも美味しかったですし、ムルソーという白ワインをいただいたのですが、これもとても美味しかったです。おかげでだいぶ酔っ払いました(笑)。和田先生には二次会までお付き合いいただきました。

和田先生、近森先生、宮澤さんなど、多くの方に大変お世話になりました。本当にありがとうございました。今回の学びをリハ栄養の新たなコンセプト作りや生涯学習方法につなげたいと考えています。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

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