2012年2月13日月曜日

中津川病院:言語聴覚士のひとりごと

中津川病院:言語聴覚士のひとりごと、というブログに、「PT・OT・STのためのリハビリテーション栄養」(若林秀隆著)を読む」という記事が掲載されています。紹介してくださり、とてもありがたいです。ちなみに中津川病院(盛岡)には4月7日にお邪魔させていただく予定です。

http://blog.livedoor.jp/speechlanguage7/archives/1546445.html

一部、上記ブログから引用させていただきます。以下、引用です。  

廃用症候群とは、疾患などのために活動性や運動量の低下した安静状態が続くことで全身の臓器に生じる二次的障害の総称。 著者は、医師やリハビリスタッフが廃用症候群と判断している患者が、実は廃用症候群ではなく栄養障害である・・・・そういう場合がけっこうあるという。廃用症候群でないのに廃用改善をめざしたリハを行ってしまい、かえって悪化させてしまうという。栄養評価がいかに大切か、ということである。  

以上、引用です。廃用症候群=安静臥床+低栄養複合体ということは、私が行った臨床研究の中でも示しています。機能訓練開始時に適切な栄養管理(適切な食事量で全量経口摂取)となっていれば、大きな問題はありません。しかし実際には、機能訓練開始時に1割は300kcal以下、4割は基礎エネルギー消費量以下です。

もう一つ引用させていただきます。以下、引用です。  

PT・OT・STに必要な能力とは・・・・まず、「マネジメント能力」であり、これは、チームづくり、組織開発、リーダーシップ、知識管理、キャリア開発、時間管理の能力である。そして、「問題発見・解決能力」としてEBCP(evidence based clinical practice)、臨床研究、仮説思考。さらに「コミュニケーション能力」として、ファシリテーション、コーチング、プレゼンテーション、IT、英語。「生涯学習能力」として教育、成人学習理論、経験学習モデル、認知心理学・・・  こういった能力が求められるという。それぞれの項目をみると、大変な能力が求められるようであり、ちょっと頭を抱えてしまいそうだけれども・・・よく考えてみれば・・・これは一般社会人が組織のなかで求められる仕事をしていくための一般的能力である、と僕は思った。  

以上、引用です。FDに関しては、これらすべてに卓越することは不可能です。ただ、それぞれの基本に関しては知っておいた方がよいです。そして可能であれば、FDの中のどれか1つのスキルに関しては詳しくなっておくとメリットが多いと思います。まだまだ医療人がFDスキルを学習する場・機会が少ないのが現状ですが…。

「PT・OT・STのためのリハビリテーション栄養」は、リハ栄養のWhyを書いた書籍ですので、エビデンスよりコンセプトを重視しています。リハ栄養の考え方を知りたい方にはおすすめですが、臨床現場でリハ栄養を実践したい方には、この書籍よりも「リハビリテーション栄養ケーススタディ」を推奨します。

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