2011年10月3日月曜日

透析患者における運動・リハビリ療法

臨牀透析 Vol.27 No.10 ( 2011年 09月)で、透析患者における運動・リハビリ療法が特集されています。下記のHPで抄録まで見ることができます。

http://www.nmckk.jp/latestThesisList.php?category=JJCD&lang=ja

このうち、上月先生の総論の抄録を引用させていただきます。以下、引用です。

透析患者では,腎性貧血,尿毒症性低栄養,骨格筋減少,筋力低下,骨格筋機能異常,運動耐容能の低下,易疲労感,活動量減少,QOL低下などが認められる.腎臓リハビリテーションは,透析患者などの腎臓疾患患者に対して,運動療法,教育,食事療法,精神的ケアなどを行う新たなリハビリ領域である.リハビリの主要な構成要素である運動療法は,MIA(malnutrition-inflammation-atherosclerosis)症候群改善,蛋白異化抑制,運動耐容能改善,QOL改善などをもたらす.定期的な運動習慣のある透析患者は,非運動患者と比較して生命予後が良い.2011年1月に腎臓リハビリのいっそうの普及・発展を目的として「日本腎臓リハビリテーション学会」を立ち上げた.

以上、引用です。CKDではサルコペニアや悪液質を認めるため、リハ栄養でも重要な疾患・障害です。そして腎臓リハで有益なことはおそらく、肝臓リハ、呼吸リハ、心臓リハでも有益だと思われます。腎臓リハのさらなる発展を期待したいです。

目次

1[総論]透析患者における運動療法の重要性Exercise therapy for dialysis patients 上月 正博 Masahiro Kohzuki

2-1[各論]慢性腎臓病における骨格筋減少のメカニズムMechanisms of skeletal muscle reduction in patients with chronic kidney disease 熊谷 裕通 Hiromichi Kumagai
2-2[各論]サルコペニアの評価法と臨床的アウトカムAssessment of sarcopenia and its adverse outcomes in dialysis patients 加藤 明彦 Akihiko Kato
2-3[各論]透析患者に対する運動療法の適応と禁忌Indications and contraindications for exercise training for maintenance hemodialysis patients 忽那 俊樹 Toshiki Kutsuna
2-4[各論]外来透析患者に対する運動療法の工夫とその効果Clinical benefits of intradialytic exercise therapy 松嶋 哲哉 Tetsuya Matsushima
2-5[各論]透析患者に対する心臓リハビリテーションCardiac rehabilitation in dialysis patients 後藤 葉一 Yoichi Goto
2-6[各論]透析患者の末梢動脈疾患(PAD)に対するリハビリテーションRehabilitation for hemodialysis patients with PAD 牧田 茂 Shigeru Makita
2-7[各論]透析患者に対する嚥下リハビリテーションDysphagia rehabilitation for dialysis patients 杉山 育子 Ikuko Sugiyama
2-8[各論]身体障害(脳血管障害,視力障害,廃用症候群,脊髄損傷)を合併した透析患者に対する運動療法Rehabilitation for hemodialysis patients with complications due to physical disabilities (stroke, visual disorders, disuse syndrome or spinal cord injury) 辰濃 尚 Hisashi Tatsuno
2-9[各論]透析患者における運動療法と栄養サポートExercise therapy and nutritional support to hemodialysis patients 松枝 秀二 Shuji Matsueda

3[コラム]行動変容を支援するEASEプログラムによる運動指導 岡 美智代

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