2011年1月17日月曜日

理学療法学教育への共用試験導入に向けて

週刊医学界新聞の最新号:第2912号 2011年01月17日に「理学療法学教育への共用試験導入に向けて」の記事が掲載されています。

http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02912_04

以下、上記記事からの引用です。

「理学療法士育成の教育基盤となる,臨床実習前の到達度確認試験の開発と普及プロジェクト」(文科省「産学連携による実践型人材育成事業――専門人材の基盤的教育推進プログラム」受託事業)の一環として開催された。これは,知識確認テストとOSCE(客観的臨床能力試験)から成る共用試験のプロトタイプ開発を行い,臨床実習に必要な学習目標達成の標準化をめざすもの。

→知識確認テストとOSCEを組み合わせた到達度確認試験に関しては、異論はありません。単なるペーパーテストに比べればより意義があります。テクニカルスキルはもちろんですが、コミュニケーションスキルもしっかり評価するOSCEにしてほしいと思います。対患者・家族はもちろん、多職種とのコミュニケーション(バーバル、ノンバーバルとも)が最低限できなければ、全く仕事になりませんし。

また、以下のような記載もありました。引用です。

学外臨床実習が拡充される傾向にある一方,実習カリキュラムが卒後の臨床現場に即していない現状が確認された。

→確かに実習カリキュラムが卒後の臨床現場に即していないと思います。それに実習以外のカリキュラムもどれだけ卒後の臨床現場に即しているのか…という疑問があります。大半のPTが臨床現場に出る現状を考えると要改善です。

リハ栄養の立場でいえば、卒後の臨床現場では、栄養障害を有する障害者に理学療法を実施する機会は極めて多いのに、栄養のことを全く卒前で学習していません。その結果、機能維持が目標となるような低栄養の患者に1日2-3時間の機能訓練を行い、PTが栄養悪化の原因になっていることも散見されます。卒前教育に栄養教育を含めてほしいと思います。

2 件のコメント:

  1. 匿名2/17/2011

    初めまして。
    とあるキッカケで先生のブログを最近見つけまして色々と考えさせられております。
    現在、管理栄養士でおりますが、来年に理学療法士養成校へ入学しようと考えております。それは私も先生と同様、リハビリと栄養は一体と考えており、栄養を十分に補給してもリハビリを行わなければ回復できないですし、リハビリを一生懸命しても栄養不足であれば症状を悪化させてしまうと考えております。 リハビリを始めたので食事量を検討しましょうなど今までの仕事を生かし、回復力を最大限引き出せるようなリハビリを行いたいと思っていますが中々言葉に表すのが難しく。
    これからも度々学ばせていただきますので宜しくお願いいたします。

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  2. コメントどうもありがとうございます。リハビリと栄養は一体で考えなければいけませんね。全く、同感です。ダブルライセンスは大変かもしれませんが、素晴らしいと思います。リハ栄養をもっと普及できるように頑張ります。こちらこそ今後ともよろしくお願いいたします。

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