2010年9月14日火曜日

大前の頭脳

今日は、大前研一著、大前の頭脳「産業突然死」時代を生き抜く知恵、日経BP社を紹介します。

http://ec.nikkeibp.co.jp/item/books/P47340.html

タイトルのように大前研一氏の思考回路、発想法、問題発見・解決法がわかりやすく紹介されています。テーマそのものよりも考え方を学ぶ書籍です。内容自体は大前氏の書籍を何冊か読んでいる人であれば、目新しくはないかもしれません。

個人的には「サイバー社会の格差を埋めるのもまたサイバーである」が印象的でした。私は決してサイバー社会でリードする存在ではありませんが、Googleは様々な種類の検索、GMAIL、Blogger、リーダー、アラート他、ある程度使いこなしていると思いますし、ツイッターも先月始めました。携帯電話はあまり使いこなしていませんので、格差をつけられている側かもしれません。

ただ、特にGoogleをきちんと使いこなすことは現代の一般教養だと感じます。Googleの使用の有無で情報収集能力に大差がつきますのでその結果、思考能力や情報発信能力にも差が出てくると考えます。時間管理にも差が出る可能性があります。Googleを使いこなしていない人は、「サイバー社会の格差を埋めるのもまたサイバーである」を肝に銘じて身につけてほしいと思います。 Googleの入門書はたくさんあります。

「産業突然死」時代を生き抜く知恵とありますが、現代は「個人が過去に習得した知識・技能の突然死」時代であるとも言えます。過去の経験から多くを学ぶことは重要ですが、過去の経験だけで生き抜こうとすると、ある日知識・技能の突然死に直面する可能性があります。そうならないように生涯学習能力に磨きをかけておきたいですね。

目次
プロローグ

第1章 産業突然死をまねく日本の病因
1 前世紀型思考は、国家を「突然死」に招く死神である
2 ただちに教育を変えなければ、日本の集団IQはさらに低下する
3 システム貧国ニッポン、東証のトラブルは必然だった
4 マスコミは表層の事件や現象しか追わない
5 技術だけで世界戦略を持たずに負け続ける
6 日本企業のグローバル化には3つの問題点がある
7 “不まじめ”なサラ金と銀行がまじめな消費者を陥れる
8 国の愚民政策が国民をだまし続ける
9 日本のお役所情報システムは、無駄だらけ
10 小泉改革の目玉「郵政民営化」はどこへ行った
11 官製不況が日本を襲う─グレーゾーン金利廃止と建築基準法
12 官僚+マスコミ+企業、「合成の誤謬」により官製不況は悪化する
13 日本は「アジアで最も豊かな国」から転落した

第2章 「産業突然死」時代を生き抜く14の提言
1 答えのない問題に向き合う勇気を持とう
2 日本に必要な「真のリーダー」はエンパワー型である
3 新しい時代こそ、「構想力」で乗り切れ!
4 サイバー社会の格差を埋めるのもまたサイバーである
5 道州制は、この国の長期衰退を救う
6 「市場は縮小する」と思った瞬間に成長も止まる
7 団塊世代の退職金85兆円を市場に呼び込め
8 1億人で日本国憲法を書き直してみよう
9 EUに対抗できる優遇税制度を構築せよ
10 仕事の能率を見直せ~労働生産性は米国の7割
11 統計手法を刷新し、経済の実態を正確に測れ
12 日本企業は、グローバル・ニッチ・トップで生き残れ
13 「細く、深く、長く」仕事ができる人材を育てよ
14 いまこそ心理経済学で発想せよ!

番外編 揺れる世界経済と日本
1 金融危機に慣れた日本人には絶好のチャンスが来た
2 日本は、ビッグ3を買って米国に恩を売れ
3 機能不全のIMFを超える金融チェック機構を作れ
4 「失われた15年」に日本は失われていなかった
5 世界がオバマ政権に求める「責任」とは何か?
6 オバマ政権の経済認識は相当に危うい
7 日本政府はバイアメリカン条項を恐れるな

エピローグ

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