2010年8月25日水曜日

身によくつく学習方法

今日は身によくつく(かもしれない)学習方法を紹介します。ただ個人的経験ですので、万人に有効とは言えないかもしれません。ご了承ください。

医療人は当然、学習を継続しなければいけません。その際、なるべく効率よく身につけたいところです。以前紹介した経験学習モデルももちろん有効ですが、今日は認知心理面から検討します。

最初に「人は教えるときに最もよく学ぶ」ことを知ることがポイントです。学習というと読んだり聞いたりのインプット型学習に走る人が少なくありませんが、書いたり話したりのアウトプット型学習のほうが、格段に身につきます。なるべく学会発表、講演、執筆の機会を自ら作ることが大切です。私もアウトプットすることで学んでいるという面が極めて大きいです。

次に記憶は認知心理学的に記銘(インプット)、保持、想起(アウトプット)の3段階に分類できます。アウトプットできない記憶は私は意味が少ないと感じていますので、いざというときにアウトプットできるように記銘、保持、想起をしっかり行うことが効率的です。

記銘のポイントは、興味・関心を持てる内容にすること、集中すること、理解しやすいことの3つです。興味や関心がないことは頭に入りにくいです。理解できないことも頭に入りにくいといえます。集中に関しては、音楽を聞いているほうがより集中できる人もいますので、1つのことに専念するのがベストとは一概には言えません。自分の集中しやすい環境を知ることが有用です。

保持のポイントは、復習、復習、復習です。3回復習すれば、かなり頭に残ります。現在は情報が膨大なので復習する間もなく次から次へと新しい情報をインプットすることに力をいれがちですが、それでは頭に残る量が少なくなります。トータルとして頭に残る量を増やすためには、一定の復習が必要です。大人になって記憶力が落ちたと感じる原因の1つが、復習をしなくなったことだと思います。丸暗記の意味記憶が衰えて、エピソード記憶が発達することも原因の1つです。

想起のポイントは、人に教える、発表する、執筆する、問題を解くなど実際にアウトプットすることです。きちんとアウトプットできなければ、十分頭に残っていないことになりますので、復習にもつながります。また、アウトプットすることで初めて頭に残ることもよくあります。アウトプットする機会が少ないという方もいるかもしれませんが、その気になって自ら機会を作ろうとすれば、今日からでもブログを開始できるはずです。

記銘、保持、想起を理解、意識したうえで学習するのと、これらを意識しないで学習するのとでは、かなり効率が異なります。ぜひ意識してアウトプット型学習を主にしていただければと思います。

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