2010年7月20日火曜日

日本人成人男女を対象としたサルコペニア簡易評価法の開発


もう1つ、真田樹義、他:日本人成人男女を対象としたサルコペニア簡易評価法の開発.体力化学59:291-302,2010を紹介します。下記のHPで全文を見ることができますので、抄録は掲載しません。

http://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm/59/3/291/_pdf

日本人成人男女1894人を対象に、身体計測、DEXA法による体組成、簡易体力測定を実施して、サルコペニア簡易評価法を開発した論文です。

結論として、日本人を対象としたサルコペニア参照値は、SMI(骨格筋指数、四肢除脂肪軟組織量÷身長÷身長)で男性6.87、女性5.46、サルコペニア予備軍の参照値は、男性7.77、女性6.12でした。

また、サルコペニアは男性ではBMI、腹囲、年齢、女性ではBMI、握力、腹囲の変数を用いて精度よく推測できるという結果です。表が推測式になります。

DEXAやBIA、CT、MRIを用いなくても、BMI、腹囲、年齢、握力でSMIを推測してサルコペニアの有無を一定の精度で判断できるという点で、とても意味のある論文です。これらの機器で評価することは難しいセッティングが多いので、かなり参考になります。

ただ、誤差の問題はありますが、上腕周径や下腿周径でサルコペニアを簡易に評価できる方法も検討していただけるとなおありがたいなあと感じました。

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